契約のきっかけは公衆Wi-Fiの保護だった

最初の目的は、外出先の公衆Wi-Fiを使うときに通信経路を保護することでした。ただ、実際に契約してからは、海外向けWebサービスやサイトの表示確認、接続元IPを変えたWeb・アプリのテスト、プライバシーを意識した通信など、制作・検証用途で使う回数が増えました。

VPNをつないでいるだけで端末全体が安全になるわけではありませんが、信頼できないネットワーク上で通信経路を一つ増やす手段として使っています。必要なときだけ接続し、銀行や決済など相性が気になるサービスでは接続状態を確認する運用です。

  • 公衆Wi-Fi利用時の通信経路保護
  • 海外向けWebサービス・サイトの表示確認
  • 接続元IPを変えたWeb・アプリのテスト
  • 日本と米国サーバーでの表示差確認
  • Windows・iPhone・Androidをまたいだ利用

比較したのはNordVPNとSurfshark

契約前にはNordVPNとSurfsharkも候補に入れました。比較したのは価格だけでなく、必要な機能、複数端末での使いやすさ、日本語で設定を確認できること、ログの扱いです。

MillenVPNの日本語画面は迷いにくいと感じましたが、「国産だから」という一点だけで選んだわけではありません。自分が使うWindows、iPhone、Androidで接続方法を選べ、海外サーバーも表示確認に使えそうだったことが決め手です。ノーログの表現については契約当時から気にしており、競合で第三者監査を示す例がある一方、MillenVPNは公式方針の説明が中心だと理解して選びました。

WindowsはNative、スマートフォンは公式アプリ

メインのWindows 11 PCでは、MillenVPN NativeをWindowsのVPN設定から使っています。公式アプリをメインPCに入れなかったのは、Native接続の操作に慣れていたことと、アプリ側の登録端末を増やさずに使いたかったためです。別のWindows PCでは公式アプリも試しました。

iPhone 12 ProとAndroidでは公式アプリを使っています。アプリは接続先を選んで数秒待つとつながり、普段は「日本」または「最速」のサーバーを選びます。利用中に頻繁に切れる感覚はありません。

端末接続方法主な用途
Windows 11・メインPCMillenVPN Native国内外サイト確認、Web・アプリ検証
別のWindows PC公式アプリも試用操作・接続確認
iPhone 12 Pro公式アプリ公衆Wi-Fi、最速サーバー
Android公式アプリ外出時の補助

普段は日本、海外表示の確認では米国サーバーを使う

日常の接続は日本サーバーが中心です。公式アプリでは最速サーバーも使い、接続後のWeb閲覧や動画で大きな待ち時間は感じていません。

海外向けサイトの表示を確認するときは米国サーバーへ切り替えます。日本サーバーよりページ表示まで少し待つことがありますが、確認作業を続けられないほどではありません。位置情報や地域制限の挙動はサービス側でも変わるため、米国サーバーへつなげば必ず同じ表示になるとは考えていません。

速度測定はNURO有線とiPhone Wi-Fiで行った

2026年8月22日、Windows 11の有線接続とiPhone 12 ProのWi-Fi接続で、VPNを切った状態と接続した状態を測りました。固定回線はNURO光です。測定にはFAST.comとGoogleの速度テストを使いました。

WindowsはVPNなしとMillenVPN Nativeの日本サーバー、iPhoneはVPNなしと公式アプリの最速サーバーで比較しています。サーバー、混雑、Wi-Fi、端末で結果は変わるため、製品全体の平均速度ではなく、わが家で同日に測った記録です。

Windows Nativeは、数字だけなら下り940→860Mbps

Windows有線のVPNなしでは、FAST.comが下り940Mbps・上り980Mbps、遅延はアンロード時5ms・ロード時12msでした。Googleでは下り911.7Mbps・上り909.4Mbps、遅延3msです。

MillenVPN Nativeで日本サーバーへ接続すると、FAST.comは下り860Mbps・上り930Mbps、遅延6ms。Googleでは下り889.8Mbps・上り904.6Mbps、遅延3msでした。数値上の低下は小さく、通常のWeb制作やダウンロードで遅さを意識することもありませんでした。ただし、この結果には後述するIPv6の確認事項があります。

Windows 11・有線FAST 下り / 上りGoogle 下り / 上り遅延
VPNなし940 / 980Mbps911.7 / 909.4Mbps3〜5ms
Native・日本860 / 930Mbps889.8 / 904.6Mbps3〜6ms

iPhone公式アプリは、下り640→360Mbpsまで下がった

iPhone 12 ProのWi-Fi接続では、VPNなしのFAST.comが下り640Mbps・上り670Mbps、遅延はアンロード時5ms・ロード時24msでした。Googleでは下り581.9Mbps・上り510.2Mbps、遅延5msです。

公式アプリの最速サーバーへ接続すると、FAST.comは下り360Mbps・上り240Mbps、遅延はアンロード時7ms・ロード時30ms。Googleでは下り371.4Mbps・上り224.1Mbps、遅延6msでした。数字は明確に下がりましたが、Web閲覧や動画では待たされる感覚はなく、私の用途では実用範囲です。

iPhone 12 Pro・Wi-FiFAST 下り / 上りGoogle 下り / 上り遅延
VPNなし640 / 670Mbps581.9 / 510.2Mbps5ms / 負荷時24ms
公式アプリ・最速360 / 240Mbps371.4 / 224.1Mbps6〜7ms / 負荷時30ms
2026年8月22日、iPhone 12 ProのWi-Fi接続・VPNなし。FAST.comは下り640Mbps、上り670Mbps、アンロード時5ms、ロード時24msでした。
VPN接続前のiPhoneで測ったFAST.comの速度
同日、MillenVPN公式アプリの最速サーバー接続後。FAST.comは下り360Mbps、上り240Mbps、アンロード時7ms、ロード時30msでした。
MillenVPN接続後のiPhoneで測ったFAST.comの速度

NativeではIPv4とIPv6の見え方が違った

WindowsのNative接続中に接続元を確認すると、IPv4は別の東京のISPとして表示されました。一方、FAST.comではSo-netのIPv6表示が残りました。この状態は日本サーバーでも米国シアトルのサーバーでも確認しています。

そのため、Native接続時の860Mbpsという結果を「すべての通信がVPNを通って出た速度」とは書けません。IPv4通信はVPN側へ変わったように見えましたが、IPv6通信を含めて完全に経路を検証できていないからです。公式アプリを使ったiPhoneでは、接続元表示がSo-netのIPv6からVPN側のIPv4へ変わることを確認しました。

IPv6を無効にして試したら、かえって通信できなくなった

今回の検証では、Native接続中の挙動を確かめるため、WindowsのEthernet設定でIPv6を無効にしました。するとYouTubeや速度テストなどが正常に使えなくなり、検証として成立しませんでした。設定を元に戻すと通信は復旧しています。

また、VPN接続中にBrowserLeaksやtest-ipv6へアクセスできないことがあり、Yahoo!が開かない場面もありました。これらの結果だけでは、VPN側、接続先、DNS、IPv6設定のどれが原因か切り分けられていません。分からない部分を結論に変えず、「確認できなかった記録」として残します。

VPN接続中に開けないサイトが複数あった

サイト名は記録していませんが、VPN接続中だけ開けず、VPNを切ると開けたWebサイトが複数ありました。同じ日本国内でも別のサーバーへ切り替えると開く場合があります。

VPNのIPアドレスを接続先が制限している可能性はありますが、原因を特定したわけではありません。こうしたときは、まず同じ国の別サーバーへ変更し、それでも駄目なら必要な作業の間だけVPNを切っています。「どのサイトでもそのまま使える」とは言えない部分です。

初年度は6,028円、通常の更新額は12,540円

最初の契約では、1年プラン6,480円からクーポン1,000円が引かれ、消費税548円を加えた6,028円を支払いました。更新時の内訳は、1年分11,400円と消費税1,140円で合計12,540円です。

更新時には過去に貯まった個人アカウントの残高8,000円を使ったため、実際の支払いは4,540円でした。ただし、現在申し込む人が利用できる通常の割引ではありません。料金を比べるときは、残高適用前の12,540円を更新額として見ています。

支払い内訳実支払
初年度6,480円 − クーポン1,000円 + 税548円6,028円
通常の更新額11,400円 + 税1,140円12,540円
私の更新時12,540円 − 個人残高8,000円4,540円

現在の1年プランは初回7,128円、更新12,540円

2026年8月23日に公式料金を確認した時点では、1年プランの初回料金は税込7,128円、更新は税込12,540円と案内されています。私の初年度6,028円はクーポンを使った過去の支払額なので、現在の申込額としては使えません。

月額換算だけで比べると安く見えることがありますが、1年分をまとめて支払う契約です。短期間だけ使いたい人は、契約期間、更新日、返金条件を含めて別プランと比較する必要があります。

「台数無制限」でも、利用条件まで無制限ではない

公式では2024年11月25日から同時接続台数の制限がなくなったと案内されています。PCとスマートフォンを複数持つ私には便利です。ただし、公正利用ポリシーがなくなったわけではありません。

2026年8月23日に確認した公正利用ポリシーでは、アプリ、Native、OpenConnectの各サービスについて、月3TBが制限検討の目安として示されています。家庭の通常利用では大きな容量ですが、「台数無制限」を「通信量も条件なく無制限」と読み替えないようにします。

ノーログの説明は、アプリとNativeで同じではない

ログの扱いは選定時に重視しました。2026年8月23日に確認した公式プライバシーポリシーでは、通信内容、閲覧履歴、DNSクエリは収集しないとされています。

一方、接続に関する情報は方式で説明が異なります。公式アプリは接続元IPや接続時刻を収集しないという説明ですが、Nativeでは接続元IP、タイムスタンプなどを収集すると記載されています。「ノーログ」という短い言葉だけで全部同じと考えず、自分が使う接続方式の記載を見る必要があります。第三者監査の有無や範囲も、契約時点の公式資料で確認した方がよい項目です。

1年使って分かった、合う人と合いにくい人

合いやすいと思う人別サービスも比較したい人
Windowsとスマートフォンを複数台使う更新時の一括12,540円を高く感じる
日本語画面で接続先を選びたい常時接続でサイト表示の相性問題を避けたい
国内外の表示やIPを変えて検証するNativeでIPv6を含む経路を分かりやすく管理したい
公衆Wi-Fi利用時に必要なときだけ接続する短期間だけ使いたい
速度低下があっても数百Mbpsあれば足りる第三者監査の示し方を最優先する

週に数回の利用では高く感じる。それでも次回も更新するつもり

企業で常時VPNを使う場合ではなく、週に数回だけ使う私の利用頻度で考えると、更新額12,540円は少し高く感じます。前回は個人アカウントの残高を使いましたが、それを継続理由にはしません。次回に残高がなくても、現時点では更新するつもりです。

理由は、公衆Wi-Fiだけでなく、米国からの表示確認、IPを変えた検証、Windowsとスマートフォンをまたぐ作業で実際に使う場面があるからです。一方、NativeのIPv4・IPv6の見え方、複数サイトとの相性、接続方式によるログ方針の違いは今後も確認します。万能だからではなく、分かっている制約を含めても自分の用途に合っている、という評価です。